【6月のやさい塾メニュー】清涼な糾(あざ)ない(2)
引きつづき、6月のやさい塾メニューのご紹介です。
(前半はこちら )
◎ズッキーニ
毎年楽しみな自然栽培で作られた
田神さんのズッキーニが登場です!
走りなので、輪切りではなく、縦に切り、
丁寧に面取りします。
面取りをすることで、焼きくずれないし、
盛りつけたときにもきれいです。
オリーブオイルで強火でソテーしていきます。
まずはあおりながら全体に油を回す。
こうやって最初に油でコーティングすると火の入りが早い。
炒めものは強火であまりいじらないのがコツ。
いじると水分が出やすい。
じっと焼き付ける、鍋を振ってあおるを繰り返します。
面取りしてあるので焼き崩れることがありません。
最後に水を少量入れてあおって、すぐに火を消し、
余熱で火を通します。
ほくほく~♪
◎伏見とうがらし
ようじで数カ所穴をあけ、
強火で色よく焼いていきます。
油はごま油を使いました。最後に塩をふります。
◎大名たけのこ
南の方で取れるたけのこです。
スカイツリーみたい?
斜めに切って、昆布と水のみで煮ていきます。
◎ホワイトアスパラ
立派なホワイトアスパラですね~。
皮をむいてななめに切り、
オリーブオイルでほんのりこげめをつけます。
最後に塩をして水でじゅっと焼きあげました。
◎グリーンアスパラ
上のみ、さっとボイルします。
下の方は今日のまかない、スープカレーに。
口当たりがよいように、切り口も整えます。
◎順才のスープ
これらの野菜たちをつなげるのが、順才とトマトのドリップで
作ったスープです。
秋田の順才はさっとゆがいて、すぐに水に浸けます。
そしてこの順才をトマトのドリップと合わせます。
トマトのドリップとは、
トマトフォンデュ(トマトを煮くずして、水を入れてたいたもの)を
さらしに巻いて、一晩つるして取ったトマトのクリアなスープです。
あるいは、トマトを輪切りにして水を加えて、
トマトの水煮を作り、それをドリップにしてもOK。
透明だけどまぎれもないトマトの味がするのは、衝撃的!
トマトのピュアなうまみがギュッと濃縮されています。
このドリップを、生酢、しょうゆ、塩で味を調え、
順才と一緒に野菜の周りにそそぎます。
◎手まり寿司
新しょうがとみょうが、初夏の香りの手まり寿司です。
新しょうがの甘酢漬けは事前に仕込んでありました。
作り方は、新しょうがをスライスして塩をふり、
しばらくおいて汗をかいてきたら
熱湯にさっとくぐらせて、甘酢に漬けます。
みょうがは1枚ずつむいてから、千切りに。
こちらもしょうがの甘酢に漬けます。
丸めた寿司飯の上にみょうが、新しょうがをのせ、
ラップでそのままくるみます。
以上で、完成です!
細胞にしみじみ行き渡る味。
量が多くなくても確かな満足感があります。
【本日の調理のポイント】
今日の夏野菜たちは走りなので、すべて縦に切りました。
「旬でも走りと名残で切り方が変わる」と内田さん。
「旬の走り」は野菜自体に水分が多く、皮が薄くて繊維も柔らかい。
輪切りのように横に切ると、ぶちっと柔らかい繊維を断ち切ってしまう。
だから「縦」に切ることでアクが出にくくなります。
逆に「旬の名残」は皮が張り堅くなる。
アクも出にくくなるので、そうなったら輪切りにします。
走りは縦。名残は輪切り。
「うーん、何が違うんだ」とお思いのみなさま、ぜひご自分で試してくださいね!
今の時期でしたら、ズッキーニなどがわかりやすいでしょう。
縦切りと横切り、実験気分で味の違いを体感してみてください。