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一流シェフのための青果店「築地御厨」
旬を大切にし、自然に息づく安心安全な野菜をお届けいたします。
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内田流 野菜炒めの極意

スタッフのみやこです。
今日のまかないは野菜の中華あんかけと、エボダイとサワラの唐揚げでした。

このすべての野菜がちょうど良い歯応えで、水っぽさが一切なく、たれとよく絡んだ野菜炒めの作り方を内田さんに教わりました。

【極意その1】 野菜は下ゆでして、しゃきしゃきに

白菜の芯、筍、にんじん、きくらげなどの固い野菜は、それぞれ下ゆでして、ざるに上げて冷まします。

このとき、水にはさらさず、ゆであがった蒸気で水分が自然に飛ぶようにします。

こうすることで、この後炒めても歯応えはしゃきしゃきのままで、水分が出てくることがありません。
また下ゆですることでアクを取ることもできます。

【極意その2】 早く火を通したいときは、塩をひとつまみ

一方、もやしや白菜の葉など、やわらかくて水分の多い野菜は生のままで炒めます。
この時に塩をひとつまみ入れると早く火が通ります。

塩を加えて加熱することで野菜の表面が締まり、水がでてこなくなり、火が早く通ります。
塩も使い方で作用が変わります。生の野菜に塩をふるとうっすら汗をかいてきて、中の水分が引きだされます。

火を使うときの塩は締める、生のままの塩はゆるめて引きだす、と覚えておくとわかりやすいでしょう。

【極意その3】 炒めものは常に高温で

水分(うまみ)が出てしまわないように、常に強火で調理するのが基本。

弱火だと野菜から水分がでてきてしまいます。固い野菜は下ゆでしてあるので、強火で短時間で調理できます。

同じフライパンで生のまま固いものから順番に炒めていく方法もありますが、野菜を投入するたびにフライパン内の温度が下がるので、野菜から水分が出がちです。

以上、基本的な考え方は、「野菜からいかに水分(うまみ)がでないようにするか」がポイントです。
(これは炒める場合で、スープなどゆでて味を出す場合はまた別です。)

その他のポイントとしては、

◎時期によって野菜の切り方を変える

今日の白菜は走りなので、縦切りにしました。11月半ばになってきたら、横にそぎ切りにします。

◎たれは最初に作っておきます

最初に作っておくと、手際よく仕上げることができます。炒まった野菜にたれを合わせることで、味が決まりやすく、よくなじみます。

多めのごま油ににんにく、しょうがのスライスを加え、ゆっくりと香りを移します。

常備しているチャーシューのたれ、酒、みりん、水、塩、そして、オイスターソースと、バルサミコ酢を少量隠し味に。一度煮たててアルコール分を飛ばしておきます。

〈野菜の中華炒め〉手順

1)たれの材料を合わせ一度煮たてて、おいておく。

2)野菜を切って、固いものは湯通ししてざるにあげる。

3)フライパンで筍、きのこを炒めて、一度取り出し、1)のたれの中に入れる。

4)もやしを塩一つまみと一緒に炒める、下ゆでしたにんじん、白菜の芯などを加える。白菜の葉を加えて、もう一度塩を振って炒める。

5)3)のたれと野菜をフライパンに入れ、混ぜ、野菜の味をたれになじませる(底から返す感じで)。ゆでたウズラ卵を加える。

6)水溶き片栗粉を加える。この時、一度火をとめてから、加えるとダマになりにくい。
再度煮立ったら、酢を少量加えて味を引きしめる。黒胡椒を引く。

途中内田さんは何回も鍋に顔をつけて、どうしたんだろう?と思っていると「野菜の香りをかいでいるんだ」と。

火を入れながら野菜の香りが立ったのを確認してから、次の工程に移っていました。野菜の状態を五感でチェックしているのですね。

野菜の種類や、その時のやさいの状態(走りか名残かなど)によって野菜の扱い方が変わります。

それぞれの野菜の味を引きだした、しゃきしゃきの野菜炒め、シンプルだけどとっても奥が深いと感心しました。